小保方さん、今度は正直にいきましょう
という榎木英介氏の記事(2016年4月10日 15時51分配信)に対して
木星こと上田氏の小保方晴子さんへの不正な報道を追及する有志の会 の 突撃ブログ「小保方氏から批判された若山教授の特許、7年以上認められず。1本は拒絶査定。」 でのコメントで;
41. 憶測 2016年04月11日 17:39
科学、文化、政治、法律、教育、あらゆる専門的領域への自由な意見表明こそが
市民全体の対象領域への認識を高める不可欠の契機になるのが現実。参考文献を挙げる親切さは貴重だが、「せめてMolecular Biology of the Cell(細胞の分子生物学)か、Essential cell biology(Essential細胞生物学)を読んでから語ってほしい。」と文字通り、専門性という壁によって対立者への議論排斥を企図するのだけはやめてほしい。
中略
議論はあらゆるレベルから自由になされるべきだ。専門的レベルの高低からは気づかないような切り口、率直な事実の把握、多様性という裾野の広さがその分野の発展を促すという平明な経験則を生かすべきだ。
このコメントに対して擁護派で有名な J.ワトソン氏から賛成のコメントがありました。
42. J・ワトソン 2016年04月11日 18:47
41. 憶測さん
>「せめてMolecular Biology of the Cell(細胞の分子生物学)か、Essential cell biology(Essential細胞生物学)を読んでから語ってほしい。」と文字通り、専門性という壁によって対立者への議論排斥を企図するのだけはやめてほしい。
全くその通りだと思います。なんと居丈高なお方かと思って調べてみました。
google scholarで検索してみたところ、驚いたことに、この榎木英介氏というお方は、実は碌な論文を書いていないのです。いわゆる一流誌など一つもなく、多くは日本の学会誌にすぎません。しかも、被引用回数も低い。専門研究者としてはほとんど下の下レベルです。
このような人物が専門家面をしてマスコミに登場し、Natureレベルの研究者を論ずる資格があるとは到底思えません。それはあたかも高校野球で凡庸な選手に過ぎなかったものが、テレビでプロ野球の解説者をやっているようなものです。野球の世界ならあり得ないでしょう。よく恥ずかしくないなと思いますね。呆れました。
Molecular Biology of the Cell(細胞の分子生物学)、Essential cell biology(Essential細胞生物学)というのは医学部1年時あるいは理学部・農学部の「細胞生物学」などといわれる科目で使われる基本的な教科書です。どの大学でも使っているでしょう。分厚いので、すべてを講義で説明されるわけではなく、学生は自主的に読んで勉強する教科書ですね。
榎木英介氏はこの程度の教科書を読んで、理解してから批判・コメントしてちょうだいというわけですが、憶測さんはそんな専門性を要求するな、市井の一般人からの意見だって重要だろというわけです。J・ワトソンさんは、そうだそうだといいいつつ榎木英介氏はロクな研究論文もない、専門家でもない、一流の研究者でもないのに、批判する資格はないというわけですな。矛盾しているわけです。
批判派にはスペクトラムがあって、J・ワトソンさんを代表とするSTAP細胞はあった、テラトーマもキメラもSTAP細胞からできたという意見から、STAP細胞はなかった、ES細胞を混ぜて捏造したのは若山氏だという意見までがあります。どちらも小保方氏は悪くないという共通項でつるんでいるわけです。木星こと上田氏は後者に近く、STAP細胞を小保方氏は作成*したが、そのあとおかしなことをしたのは若山氏だという、わけのわからん主張している方で、悪いのは若山氏で、このブログの記事のように、全く関係ないのに若山氏が過去に申請した特許が認められていないことをあげつらって騒ぐわけですな。特許申請して認められるかどうかと科学は異なることが理解できない御仁です。
*木星こと上田氏の定義ではSTAP細胞ができたというのは「Oct4が発現した」ということで、普通の理研を含めた科学での定義、外部刺激で「多能性を持つ未分化細胞にリプログラミング(初期化)される現象」と異なります。リテラシーの欠如で理解できていないのです。
榎木氏は病理医が現在の本職なので、研究に割ける時間はほとんどないと思われますが、元々は東大理学部の出身で、浅島先生の研究室で発生学の研究を行っていました。その後、神戸大学医学部に学士入学し、医学博士を取得後、病理医として現在に至っています。論文について、コレスポはないようですが、少なくともワトソンや木星よりははるかに知識は豊富です。
コメントありがとうございます。
「浅島先生の研究室で発生学を」といったら日本の発生学のご本家で勉強されたということですね。