帆立貝

  帆立貝をさばくには、ケーキを作るときのスパチュラがいいでしょう。

  貝殻は湾曲の大きい方と平たい方の2枚からなっています。湾曲の大きい方を下にし、蝶番を手前に置くと、貝柱は中央より左側に寄って存在します。

 左の絵の白い楕円が蓋を閉じる平滑筋で、黄色い大きな貝柱の方は、帆立貝が泳ぐのに使う筋で力が弱いが速く収縮弛緩を繰り返すことのできる筋です。

 放置しておくと自ら蓋を開けますので、上の殻についた外套膜をはがしつつ、小さいほうの平滑筋をねらって上の殻からはがすと、蓋を閉める力が極端に弱くなりますので、大きな貝柱のほうを殻からはがすことができるようになります。
 平らな方の殻をとりはずした状態です。
 左の赤線で囲んだ部分が、殻をしっかり締め続けるための平滑筋です。

 さらにスパチュラで貝柱を殻からはがします。

 殻でバター焼きするときは、取り出した貝柱、内臓、外套膜を区別することなくぶつ切りにして、殻に戻し、バターと醤油をたらして、火にかけます。

 貝柱を使うときは、手で、貝柱だけを剥きます。
 外套膜(ひも)や内臓は醤油、日本酒、味醂、しょうがで煮つめます。