購入したマンション内覧会

 2009年2月14日(土)

 内覧会とは、購入者に対して、その部屋の瑕疵の有無をチェックするための入居前の手続きだ。ここでチェックして、瑕疵を指摘して修復させないと、あとでやることになったら、持ち込んだ家具等を動かして修理しないといけないし、修理費は自前になってしまう。

 したがって、きっちり検査しないといけないが、購入者にはチェックすべき項目も、その道具も持っていないのが普通だ。

 というわけで、「さくら事務所」に依頼した。5万円+消費税+送金手数料=53,250円。これが高いか安いか、事前にはわからなく、結構判断に迷うところである。5万円とは結構な支出だからね。

 検査した結果、問題がなければ、無駄だったということにもなりかねない。しかし、相手は、建設会社。素人が見て分かるような表面の傷はないにきまっている。あるようだったら、どうしようもない。みえないところ、みえてもごまかされたところ、正確に測定しないとわからないところ をチェックしないといけない。しかし、その目も道具もない。

 派遣されたのは吉野昌浩氏。実名を書くのははばかれるけど、事務所のページに顔写真入りのページで紹介されいるのでいいでしょ。あだ名は軍曹だそうで。ページの写真より実物のほうが若く見えます。

 まずは、外からチェック。ガス水道電気のメータのあるところの配管から。まだ水道のメータはついていません。右下の部分にメータが接続されます。元栓の位置の確認も。
 玄関のドア。取っ手の位置が左下がり。

 修繕項目その1

 レーザー墨出し器(オート・レーザーとも言うらしい;墨出し器のほうが何をする機械かわかるのでいいね)という三脚にのっている機器で床が水平か、取り付け家具が垂直/鉛直かを計測します。

 さすがに柱の鉛直がでていないところはないですよ。水平にでるレーザービームを利用して、巻尺を使い、ビームから床までの距離をあちこち測定すると、床のでこぼこ、傾きがわかります。水平に出るビームと床の距離は1m程度にするようです。巻尺で読み取りやすいからでしょう。写真ではレーザービームが細くてみえませんが左手の巻尺のあたりを拡大しますと、

見えますか?赤いビームが。

 ベッドルームの床がゆがんでいました。下の写真の上部の黒っぽいのは作りつけの収納棚です。一番下のグレイの部分が床です。その間の白い板がはめ込みの板です。この板は長方形のようにみえますが...

 下の三枚の写真は、上の写真の左端、中央、右端を拡大したものです。赤線は写真に書き加えた水平線です。白いはめ込みの板の高さが左端で小さいのがおわかりでしょう。床が水平でなく、作りつけの戸棚と床の間を埋めるべく、板を削ってはめ込んだからです。床のゆがみを見てくれだけで修正したものです。この部屋は均一に水平がでていないのではなく、つまり、平らな板を傾けたような床ではなく、でこぼこしていました。

 同じ部屋の戸棚の反対側の床です。床が水平でないのが水準器でわかります。改修ですね。

 台所の冷蔵庫の収容部分です。ダクトがあいていますがこれは点検のため。

 ここの床も水平でない。手前が下がっていて、冷蔵庫を置いたら出前に倒れかかっちゃう。しかも床がきしむ。

 台所の柱に設置したリモコン。左下がりに傾いています。取り付けが水平でない。

 垂直がわかるように、トリミングした写真です。右端が柱のエッジです。柱のエッジは鉛直でした。

 トイレのリモコンも傾いている。カメラが傾いているんではないですよ。壁紙の模様を参照にしてください。壁紙がまがっているか、リモコンがまがっているかですな。
 上のリモコンの右上の拡大。

 赤線が水平線。壁紙の模様を参照すると傾いているのがわかる。取り外すことができるが、とりはずすと、取り付け金具が水平に取り付けていないのがわかる。

 風呂場の点検孔から見た天井裏。換気管が、壁の軽量鉄骨に触れている。間に緩衝材がないと、ファンで換気管が振動すると、ここですれて音を発生する。

 改善すべきだ。

 同じく風呂場天井裏。換気ダクトにガス管と思われる緑のチューブで覆われた管が換気管に無意味に結束紐で吊り下げられている。

 工事のときなんらかの理由で仮に吊り下げたのがそのまま残されているのか。

 台所、スパイスラックと思われる引き出し。おたまを引っ掛けるようなのが付属しているが、スパイスを置くような3ないし4段のかごであるべきだ。
 ベッドルームのドア。ドアと閉じたとき、枠とドアの隙間が一定でない。ドアノブ附近だけが狭い。ドアは長方形なので、枠の方が直線でない。このままだと、将来、ドアが擦れる恐れがある。

 台所の蛇口。引き出してシンクを洗えるようにシンクの端までとどくべきところが短くて届かない。

 洗面所の排水管、孔を開ける位置を間違えて工事したらしいがその後が、パネルに残っている。

 すべて終わったら、吉野氏から、事務所で絵馬を東京神社に奉納するから、一筆書いてくれだと。「もうこれ以上修繕部分がありませんように」とか書いてわたしましたよ。

それにしても、床が平らでないとは。竣工日まであと2週間。間に合うのかよ。あんまりだよな。