テグスの根元はリールでも付けて巻きつけておけばいい。全体で2mもあれば十分。
要するに、巻尺では鉛直がでないから、レーザー墨出し(オート・レーザー)ビームの床からの距離は正確に測定できない。この道具だと鉛直線がでる。
プラスチックの定規の上と下に孔をあけただけで、ばね板はいらないかもしれない。しかしこれだと、糸がゆるんだとき位置がずれちゃう。
糸と目盛板を固定するのにねじとかでやるのもいいが、なるべくこの部分は軽くしたい。
欠点は、回転してしまうことだろうな。
巻き尺の先端に重りを付ける案もあるが、巻き尺は鋼でできていて簡単に曲がらないように加工されているから、重りをつけても、斜めになって、鉛直線は出ない。
ここまで考えてきたが、この新兵器はあまり意味がないことに気が付いた。引き出した巻き尺の先端を床につけ、引き出した巻き尺の角度を変えレーザービームのあたる目盛の値が最小になるようにする。その最小値を示す角度が巻き尺を鉛直に置いたときなんだから、その最小値がレーザービームから床までの距離だ。この方が慣れれば速い。
こんな道具をつくっても道具が増えるだけ、手間が増えるだけ。手早く引き出した巻き尺の角度を変えて測定したほうが速い。
3/1000以下が基準だそうで、つまり1mはなれたところで3mm以上の差があってはいけないということだから、部屋の中央に墨出し器(オート・レーザ)を置いて壁のあたりで測定して3mmの差は巻き尺で十分測定できる制度だ。明らかに巻き尺が傾いていたらおかしいけど。しかし巻き尺の長さが150mmというのは短いだろうが。吉野氏がやっていたように、腰の高さ、できたら目の高さのほうが精度が出る。目の高さだと巻き尺をコントロールするのが大変になるから1m位の高さで実施したほうがいい。
ごまかされちゃったかな?
このレーザー墨出し器(オート・レーザー)がほしい。7、8万円くらいだ。
|
巻き尺が傾いて測定してしまったときの誤差を考える。
高さHに水平にレーザービームがでていて、角度θで巻き尺が斜めにおかれたとき、巻き尺の読みMと真の高さHとの差(誤差)をEとすると
H/M=cosθ、E=M-Hだから
E=H(1/cosθ-1)となる。
Hが1mの時と15cm のときのEの比は単純に1000/150=6.66...
つまり1mの高さで測定したほうが15cmの時と比べて 6.7倍感度がいい。もし5度傾いて測定すると1mの高さでは3.8mmのエラーが出るが、15cmの高さでは0.6mmのエラーしかでないので巻き尺では検知が難しい。
|
再内覧会では15cmのところで検査したのでここで1mmのエラーがあったら1mの高さでは7mm近いエラーになる。 うーん。ごまかされちゃったかな。現場では、15cmの高さで測定するようにセットされていて、ありゃ、こりゃエラーが検出できないかな とすぐに思ったけど、その場で1mの高さで測定したときとどのくらい違うかなんか計算なんかできなかったもんで、三脚でレーザー墨出し器を高くしろなんて言えなかった。
さくら事務所の吉野氏によると;
■レーザーの測り方について
一般的にスケールの使い方に慣れていない人の場合は、なるべく床から近い(短めで測定)方が誤差が少ないです。高いところで測るほど斜めとなり、ウェブ上でのご指摘の通り誤差が大きくなります。
その意味では、150mmあたりで測ったのは特筆すべき問題ではないと思います。
慣れている人は、レーザーのラインをスケールの目盛にあわせて平行を取ります
ので、斜めになっていればすぐにわかりますし、逆にスケールの左右の目盛で違
う数値を示してしまい寸法自体読めないので、高いほうでも問題ないですが。
ということですが、ちと誤解されているかも。
巻き尺の目盛の線とレーザーの線が平行でない場合は傾いている:これは巻き尺の目盛線が水平ではない場合だ。
問題は巻き尺の目盛線が水平であるにもかかわらず、巻き尺が鉛直に垂れていない場合のことだ。
レーザー墨出し器を設置した床面より、高い床で巻き尺を使って測定すると、巻き尺を傾ける事で本来の床からの高さの目盛にレーザービームを当てることができる。
逆に、低い床面だと、巻き尺をいくら傾けても 同じ目盛位置にレーザービームを当てることはできない。
スチールの巻き尺は伸ばしたとき、目盛の面がへこみ 平面にならないようにできている。巻き尺がふにゃふにゃだと、水平とか斜めの重力がじゃまする方向の距離が測定できないからだ。引き出した巻き尺の長さが長いと、巻き尺の面が湾曲していても、巻き尺を支えきれず、折れてしまう。つまり長いと操作しにくくなる。裁縫の「下手の長糸」と同じだ。だから慣れていない者は短い方が操作し易い。
|